みなさん、こんにちは!あこです (^^)/
今回は前回書ききれなかった続きをご紹介していきたいと思います。
※この記事の内容につきましては、私の個人的な見解のため、その辺りはご了承下さい。また、看護師としての個人の経験からの記事です。このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載している場合があります。
- 記憶に残っているお看取り、死に際
- 最後に
記憶に残っているお看取り、死に際
『ベッドにもたれかかった状態で亡くなっていた患者さん』
これは在宅でのお看取りのケースです。
ある日、ご家族から本人がベッドから落ちてしまい(滑り落ちてしまったようです。)、ひとりでは持ち上げられないと連絡があり、駆けつけました。ご家族は居間におられ、患者さんのお部屋に入ると、ベッドに上半身をあずけ座り込んでしまったような状態の後ろ姿が見えました。
声をかけながらそばへ行き、体に触れた瞬間もうお亡くなりになっているのがわかりました。延命処置をご希望されていないことは確認していたので、ご家族を呼び寄せ、まずは一緒に患者さんを抱えベッドに横にしました。
それから、もう呼吸をしていないことをご家族に伝え、確認してもらいました。ご家族が少し落ち着いたところで、その場でかかりつけ医に連絡を入れ、自分の職場へも報告を入れ、簡潔に状況を伝えました。
状態が徐々に悪化してきていた患者さんだったので、看護師の私はあまり大きな驚きはありませんでしたが、勿論ご家族は動揺していました。
医師の到着に少し時間がかかるということで、それまではご家族との時間を過ごして頂くことにしました。最期までご希望のご自宅で過ごすことが出来ました。
このケースもどの時点でお亡くなりになられたのか?気にはなりましたが、ご本人はとても穏やかなお顔をされていましたし、ご家族も納得されていたので、両者ともに多少の心残りはあるものの、あまり悔いは残らなかったのではないかなと思っています。
『本妻と内縁の妻立ち合いのもとお亡くなりになった患者さん』
生前、毎日お見舞いに来ていたのは一緒にお住まいであった内縁の奥様でした。ただ、本妻の方と正式に離婚はされておらず、その方も時折面会に来られておりましたが、なぜか内縁の奥様の面会と重なることは一度もありませんでした。そして本妻の方との間に確かお子さんもいらっしゃったと思いました。
ご本人はその言動からもプレイボーイ(もう死語でしょうか!?)なご様子がうかがえ、さぞおもてになったのだろうなというのが伝わってくる方でした。内縁の奥様ともまだまだ仲良しです。
少し話がズレますが、こういう方の場合、キーパーソンは誰になると思いますか?
※キーパーソン:意思決定の確認をしたり、緊急時に連絡を取ったり、今後の方針を決める際に相談する重要人物のことを指します。 ほとんどのケースでは家族や親族の中から選択されます。
一応本妻の方になります。但し、実際は医師がどちらにもそれぞれに時間を作り、病状の説明や確認をしていました。
話は戻ります。もうすぐお亡くなりになってしまうかもしれないという時、勿論どちらにも連絡を入れます。本妻の方も駆けつけてこられ、私たち看護師の心配をよそに、内縁の奥様ともすでにお見知り合いだったようで、仲良くその後のことを相談しながら手続きなど進めておられました。
(‘Д’)??? こういったテーマでお話しているのに不謹慎かもしれませんが、なんて幸せな方なんでしょう。きっとご本人のお人柄だったのかもしれません。
『一緒に患者さんを診ていた訪問診療医のお看取り』
クリニックが近くでしたので、一緒に同じ患者さんを担当する機会も多い先生でした。その先生がご自身の闘病のため、クリニックを閉院すると聞き、そのうちどういった病名なのか等、噂で聞こえてくるようになりました。
しばらくして、入院先の病院からご自宅へ帰られるということで、訪問看護の依頼がありました。
実をいうと、色々な理由はありますが、私たち看護師からはあまり良い感情がもてない先生でした。でもご自宅に帰ってきた先生は、ご自身ではもう身動きもとれないほどに状態が悪化しておられました。そして、ここからきっとご自身のしてきた訪問診療や関係各所との関わり方など、振り返る機会になったのではないかと思っています。
勿論私たちは他の患者さんと変わりなく同じように接します。先生はあれだけ怒鳴ったり、無視をしてきた私たちに、きっとプライドもあったでしょうに、色々と頼らざるを得ない状況になってしまいました。そして退院されてからはとても早い経過で最期の時をお迎えすることになりました。
今はあの時、先生はどう思われていたのかな?と時折思い出しては記憶に残っているケースです。
『あっという間に亡くなってしまった患者さん』
ある日、緊急入院で入ってこられたまだまだ年齢もお若く、お子さんもまだ全員成人されていないようなご家族の大黒柱の患者さんのケースです。
緊急入院になるほどですから、病状は一刻を争う状況です。夜勤帯から緊急で治療も開始されましたが、病勢が落ち着く気配は全くといっていい程なく、いつ何が起きてもおかしくないといった状況でした。
医師からご家族にそういった説明がされますが、もうみな涙を堪えきれません。私もちょっとでも気を許したら、涙がこぼれてきてしまいそうでした。でも一番気丈に振舞われていたのは患者さんご自身でした。ご家族を安心させようとしていたのかもしれません。
最期はとても急でした。大出血をしてお亡くなりになりました。入院してから確か2~3日程度しか経っていなかったと記憶しています。
ご家族に惜しまれて惜しまれて、ご本人もどれだけ不本意なことであったでしょう。
こんな時は、私たちも自分たちの無力さを痛感します。本当に言葉もありません。ただただ故人のご冥福と残されたご家族の今後の行く末が困難に満ち溢れていませんようにと願うばかりです。
最後に
今回の2ケース目と最後のケースは、まさに看護学生時代に医師から聞いた「死に際にはその人の生き様があらわれる」ケースだったのではないでしょうか。
※この記事を先に読んだ方は、ぜひこちらを読んでから来て頂けると話がつながりやすいと思います。
みなさんはどんな最期を迎えたいですか?普段あまり考えることではないかもしれませんね。でも私はどうか穏やかでみなさんに出来るだけ迷惑をかけずに最期の時を迎えたいなと思っています。「生き様」があらわれてしまうと少し難しいかもしれませんが(笑)
まだまだ色々なケースがあり、ご紹介し足りないのですが、このテーマについては、今回はここで一旦終わりとしたいと思います。
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました <m(__)m>
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