みなさん、こんにちは!あこです (^^)/
今回は、「訪問看護」について取り上げたいと思います。
「訪問看護」に興味はあるものの、様々な理由でなかなか飛び込めずにいる看護師さんも多いようです。
私が訪問看護を始めた時も、実は色々と不安は尽きませんでした。
そういった不安や気になることなどを、少しでも払拭していただけるようなことをご紹介できればと思います。
※この記事の内容につきましては、私の個人的な見解のため、その辺りはご了承下さい。また、看護師としての個人の経験からの記事です。
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訪問看護とは
訪問看護とは、かかりつけ医の指示を受けた看護師が病気や障がいを持った方の生活場所であるご自宅等に伺い、その人らしい療養生活を送れるように支援するサービス。
具体的には、健康状態の悪化防止や、回復に向けての支援、 主治医の指示を受け、病院と同じような医療処置も行います。 自宅で最期を迎えたいという希望に沿った看護も行います。自宅看取りですね。
また、介護・福祉・保健の他職種と連携し、情報を共有することで、より個別的な生活ができるようお手伝いもしています。
実際の訪問看護とは?
まず、訪問看護師になっていきなりひとりで訪問に行かされることはありませんので、ご安心下さい。ここは一番不安な要素なのではないかと思います。
入職時の体制:入職してしばらくは、同行訪問といって、色々なスタッフの訪問に一緒について行き、見学やケアを一緒にしていくなかで、一般的な流れを学びます。ひとり立ちした後も、判断に迷った時などは管理者や他のスタッフに電話やチャット、ビデオ通話などで相談できるような体制になっています。また、就職先によると思いますが、看護協会などが開催している訪問看護師向けの研修にも参加可能です。
患者さん宅の訪問頻度:様々ですが、状態が安定している患者さんであれば、週に1回や隔週に1回という方もいらっしゃいます。毎日訪問や週に3回、1日に2回という方まで患者さんの状態や必要な医療処置などによって本当に様々です。
担当制orチーム制?:職場ごとに違うと思いますが、基本的には担当制をとっているところが多いように思います。もちろんみんなで担当し、誰でもどの患者さんのことでもわかるようにしている体制のところもあります。担当制であっても訪問頻度の多い方は、数人で担当するなどみんなで協力し合います。
1日の訪問件数:1日に4~5件、多くて6件というかんじでしょうか。ただ、訪問時間にもよります。1回の訪問が30分で済む方もいれば、1時間半かかる方もいます。このあたりは制度的なところも関わってくるので、詳細は控えますが、例えば30分の訪問の患者さんが多い日であれば、もう少し1日の訪問件数が増えるとお考えいただければと思います。
オンコール体制:夜間や土日祝日のオンコール体制については、これも勤務先によって様々ですが、当番制にしているところが多いように思います。自宅または職場で待機し、連絡が来たら対応するという感じです。必ずしも緊急訪問になるとは限りませんが、ほぼ訪問になると思っていただいてかまいません。ただし、緊急対応自体をしていないところもあります。その場合はオンコール体制はありません。
また、定期訪問については、基本的には平日の定期訪問が主ですが、今は土日にも定期訪問をしているところもあります。
訪問時の移動:地方の地域の方はエリアがおのずと広がるので車になりますが、そうでなければ電動自転車が主になります。移動時間が長くならないよう、エリアが近い患者さんでまとめるなどの配慮はありますが、スタッフ全員にとなるとなかなか難しいところでもあります。
給与面:ここも各職場で様々ですが、勤務形態が例えばパートであった場合、1件の訪問につきいくらというところと、時給制のところとあります。常勤で勤務した場合は、看護師の経験年数で基本的には判断されるところが多いようです。また、オンコールの当番を担当すると、またそれは別に手当としていただけます。
年収でみた場合、大学病院などに比べれば、ある程度は下がってしまうと思いますが、看護師の平均年収以上は貰えるのではないかと思います。もしそれ以下のところなのであれば、他の職場を検討してもいいのではないかと個人的には思います。
ケアの内容:基本的には病院と同じです。バイタルサイン測定、状態観察、清潔ケアなど。ただし、患者さん個々の状態によって大きく違う面もあります。書き出すとキリがありませんが、多いのは褥瘡の評価や処置、ご家族への指導、エアマットなどの福祉用具の選定。癌末期の方であれば疼痛コントロールの管理(評価や薬剤管理、PCAポンプの管理なども含む)。患者さんやご家族への意志決定支援など。これはほんの一部です。
病院と違うところは、患者さんだけではなくご家族や介護者へのサポートも含むことや、ケアマネージャーさんや訪問診療の医師、利用されているようであればヘルパーさんや訪問リハビリ、訪問入浴やショートステイ、デイサービスのスタッフとの連携が不可欠というところでしょうか。
あとは在宅では使える医療機器なども限られてきますので、フィジカルアセスメントのスキルは病院よりも必要になってきます。
※もし、訪問看護師に転職をお考えの方は、上記のようなことを入職前に確認されると良いと思います。
敷居が高いとは!?
これまでは「訪問看護」の一般的なことについて触れてきました。ここからは、なぜ「敷居が高い」と思われてしまいがちなのか?
まず、訪問看護師をするにあたっての不安要素として考えられるものとして
- 一人で訪問しなければならない。(病院の時のようにすぐに相談できる同僚や医師がいない。)
- 経験を積まないと対応できない仕事なのではないか。(基本的にどんな科の患者さんも対応します。)
病院では病棟でも外来でも各科に分かれています。でも訪問看護については、どんな分野でもどんな疾患の方でも対応しなければならないのは確かです。(※小児科や精神科は少し特殊なので、専門にされている訪問看護ステーションがあります。)
ただし、今はどの患者さんもひとつのご病気だけという方は少なくなってきています。そう考えると、病院内でも複合的に看護されてきていると思います。
そして、経験を積まなければならないのは訪問看護に限らず病院にいても同じです。
個人的には訪問看護で色々なことが学べることがとても楽しかったですし、その後の仕事にも活かせたことは間違いありません。
私は0歳から、100歳を越えた方まで担当してきました。よく考えるとすごい年齢差!(笑)
合わなかったとは!?
実際に訪問看護を経験してみて、私には「合わなかった。」と思われた方。
あくまで想像にはなってしまいますが、
- 知識や経験が足りないと感じ、自信をなくしてしまった。
- 想像していた仕事内容と違った。
- オンコール体制がストレス。
などでしょうか?
実は私も訪問看護を極めたくて、一旦病院に戻ったことがあります。自信がないというよりは、もっと学んでおくべきことがある!と思ったからです。でも、病院で得られたこともたくさんありましたが、訪問看護へ戻ったあとに学んだことの方が大きかったように思います。現場でしか学べないことってやはりあります。
「一生勉強」に変わりはありません。
また、仕事内容については、1対1で患者さんと向き合えることはとても良いところなのですが、決められた時間のなかで、すべてのケアの準備から実施、片付けまでしなければならないという点は大変です。ご家族へのフォローが必要な時もあります。慣れが必要ですし、ぜひ先輩方がどのように時間配分し、進めているのか、同行の時期によく観察してみてほしいなと思います。
オンコール体制については、確かにストレスになる人にはなると思います。でもここでの学びも大きいことは確かです。それに思ったほど連絡は入りません。もしどうしても嫌な方はオンコール体制をとっていない職場を選ぶこともありだと思います。
以上、色々とご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
これで「訪問看護」に興味を持っていただけた方、逆に「私には...」と思われてしまった方、様々だと思います。でも「訪問看護」は患者さんやご家族との距離が近く、自身の成長も感じられるやりがいのある仕事だと思います!
ぜひ興味をもって訪問看護の分野にトライして下さる方が増えることを願っております✨
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました <m(__)m>
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