みなさん、こんにちは!あこです (^^)/
今回から、皆さんになにか役に立つ情報を提供出来ないか?
と小さな脳みそフル回転で考えた結果、20年以上の看護師経験で蓄えてきた知識があるじゃないか!
ということで、少しずつまとめてご紹介していこうと思います。
特に応援をしたい新人看護師さんや看護学生さん向けです!
そして、今回はその第1弾と相成りました!
※この記事の内容につきましては、私の個人的な見解のため、その辺りはご了承下さい。また、看護師としての個人の経験からの記事です。
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なにかにつけてバイタル!なぜ?
なにかあると「バイタルとってきて!」「バイタルは?」
もう看護師と医師の決まり文句といっても過言ではないはず。何千回口に出してきたことか。
正式名はバイタルサイン(Vital:生命の Sigh:徴候)
だから「VS」と略されたりもする。
なぜ、毎日明けても暮れても決まった時間にVS測定しているかわかる人?患者さんに聞かれたらなんて答える?(たまに意地悪な質問する人もいるよ💦)
...
「異常を発見するため」 はい、半分不正解ー!
そもそもバイタルは体温、呼吸数、血圧、脈拍数だけだと思っている人、これも違うぞー。これは基本的なもの。
日本語で「生・命・徴・候」。
先輩が先生に患者さんの状態を報告している時のこと、よく思い出してみて?もしくは今後、耳をそばだてて聞くと良いよ!
測定値以外にも一緒に報告していることなかったかな?それは患者さん個々でも違うはず。
人によっては意識レベル、脈拍触知の有無や強弱、尿量、呼吸の仕方、酸素飽和度、血糖値などなどなど。
これも「生命徴候」だよね?
なんのために学生時代あんなに大変な思いして看護展開してきたのー?今こそ活かす時ですよ。
おっと、話がズレてしまいました。
「なぜバイタルを測定するのか?」
...
「患者さん個々の通常時を知るため」
人によって通常時の値は違う。一般的に基準値というものが設けられているけど、あれはあくまで統計結果、一番多い値。
患者さんの通常(普段)を知らないと、異常かどうかも判断できない。そして継続的に測っていると、その患者さんのパターンもみえてくるよ。
教科書はここが抜けてる。でも教科書に書いてあるVS測定の目的「異常を速やかに発見するため」ももちろん正解。
そしてさっき書いたように、正確に測定する技術はもちろん大事だけど、値を測定するだけではだめなのです。
各項目の豆知識🫘
基本的なことは教科書や参考書にたくさん載っているはず。
ここではもっとリアルな使える情報をお伝えしていければと思います。
「血圧」
今は電動血圧計で測定するのが主流かな?加圧だけこちらでするタイプ。
もしエラーが出て測定出来なかったら?値があまりにもおかしい時、さあどうする?
うまくマンシェットが巻けていない?値が高過ぎ?もしくは低過ぎ?で測定出来ないのかも!?
『対策』
- 厚手の洋服は脱がして測定(センサーがうまく作動しない。)。薄手なら上からでもOK
- 上腕動脈の拍動部を再度センサーに合わせ直して再測定。
- 反対側で測定してみる。
- 腕の拘縮が強い場合は、腕を持って細かな振動を与え拘縮を緩めてからマンシェットを巻き直してみる。それでもうまく巻けないなら、下肢で測定(無理に続けて安易に骨折、脱臼させてしまう事例あり。)。
- 橈骨動脈の触知可能であれば、触知しながら再測定。電動血圧計でも触診で収縮期血圧のみ測定可能。
- それでも低い場合は水銀血圧計で測定。
- 値が高そうであれば、深呼吸を促し少し時間をおいてから再測定。
- 安静を促し、更に時間をおいて再検もあり。
『高い場合は』
- 自覚症状の有無の確認(ない人がほとんどだけど、あったら要注意。)。
- 安静を促す。
- 今までに同じようなことがなかったかどうか、今までの血圧値、既往歴も念のため確認(疾患によってはわざと高めに維持している場合あり。)。
- 症状を自分で言えない患者さんの場合、なにか苦痛になっている症状がないか?
- 降圧剤の内服の有無、次の内服時間の確認(近ければ早めに内服してもらうこともある。)。
- 高血圧時の事前指示が出ていれば確認。
ここまで確認して自分で判断がつかなければ、先輩に確認した情報と共に報告、相談すればOK(もちろん他のVS測定値も忘れずに。)
『低い場合は』
- 普段より明らかに低下している時は、基本的に様子をみる時間はあまり待たない。早めに先輩、医師に報告を。
- 脈拍が明らかに速くなっていれば血圧低下はほぼ確定。
- 今までに同じようなことがなかったかどうか、今までの血圧値、既往歴も念のため確認。
- 意識レベルや脱水症状の有無の確認。
- ショック症状(どこかからの出血の可能性、感染症悪化(敗血症)の可能性など)を予測し観察(観察項目は?)。
- 心不全徴候の有無(心機能の低下の可能性)を予測し観察(観察項目は?)
- 尿量測っている人なら尿量が減っていないか確認。オムツの人でも回数や一回量が普段と比べて減ったりしていないか確認(関係性わかるなか?)。
- 降圧剤の内服の有無、内服した時間の確認。
- 血圧降下時の事前指示が出ていれば確認。
- 橈骨動脈で触知出来れば、とりあえず収縮期血圧80/、上腕動脈で60/はある。
- 下肢挙上(効果のほどはさておき)。
低い場合は、早めに先輩、医師に報告。
※これはあくまで血圧値にフォーカスしたもの。元々の疾患やその時々で実施している治療もあるはず、そこを忘れたらいけませんよー!!
♪血圧のミニ知識♪:拡張期血圧だけが高い人は動脈硬化進行中。塩分制限するだけでも高血圧は意外と下がります。
脈拍
電動血圧計の脈拍値をそのまま採用していませんかー?
脈拍は、先述したように血圧値がある程度予測出来たり、心臓から拍出される血液の拍動や血管の弾性などが確認でき、唯一直接患者さんに触れて確認出来る貴重な情報ですよー。
回数だけでなく、リズムや拍動の強さなども診る必要がありますよね。
あれ?めっちゃ脈が速い!今度はすっごく遅い!リズムが不規則!脈が触れない!さあどうする?
基本的には血圧の時と同じですが…
- 触れない場合は、反対側で測定、または中枢側で測定してみる。
- 他のVS測定値はどうか?(血圧低下や発熱などはないか?)
- 末端の皮膚色や冷感の有無の確認。
- 意識レベルや脱水症状、貧血症状の有無、他に自覚症状はないか?
- 今までに同じようなことがなかったかどうか、今までの脈拍値、既往歴も念のため確認。
- 不整脈に関する内服薬の内服の有無の確認。
- 症状を自分で言えない患者さんの場合、なにか苦痛になっている症状がないか?
- 安静を促してから再検。
【緊急性が高い場合】
- 徐脈でなおかつ眩暈や意識消失などの症状が伴う場合。
- 頻脈で胸部不快感や意識消失などの症状が伴う場合。
- 胸部症状が伴う場合。
この場合は、十二誘導心電図をすぐにとり、ドクターコールです!もちろん先輩にもね!
なぜかわかりますか?これがわかったら一人前の立派な看護師さんです!
1.は洞不全症候群やⅡ度~Ⅲ度の房室ブロック、徐脈性心房細動などによりペースメーカー適応の可能性があるため。
2.は心房細動や心室頻拍といわれる致死性不整脈の可能性があるため。
3.は狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患の可能性があるため。
※血圧同様これはあくまで脈拍値にフォーカスしたもの。元々の疾患やその時々で実施している治療もあるはず、そこを忘れたらいけませんよー!!
♪脈拍のミニ知識♪:足背動脈を見つけるコツは、第3趾と踝の大体中央辺りから少し第1趾寄りを探すとすぐ見つかる。
体温
こちらも電子体温計が主流だし、なおかつコロナ禍以降は非接触型が増えたけど、あくまで予測値であることを忘れずに!
痩せているご高齢な患者さんの場合、測定自体なかなか難しい…どんなに押さえたって測れないものは測れない!さあどうする?
五感をフル活用してレッツフィジカルアセスメント!ここまで来たらもう大体予想出来るようになっているはず!そこは省きますよー。
『発熱時』
- 微熱ならこもり熱、脱水を疑え。
- 但し、解熱作用のある薬を内服していたら、実際はもっと上がっている可能性大(解熱作用のある鎮痛剤やステロイド剤などの内服の有無はチェック)。
- 平熱が低い場合は値で微熱と判断しない。
- 微熱なら室温・掛け物・衣服調整、可能なら飲水促し、軽めのクーリングで経過観察OK
- 寒気や悪寒戦慄があったらまだ上がりきっていない。体の中のどこかで起きてる炎症を疑え(寒がってるのにクーリング始める人いたりしないよね!?)。
- 急な発熱はだいたい感染症(視診・触診でどこの炎症かわかる時もあるから忘れずに。)。はい、ドクターコール。おそらく採血指示出るよ(血算・生化)。抗生剤もね。
- 発熱時の事前指示があっても解熱剤を使うのは医師に報告してから(これは一概ではないよ、わからなければ先輩に相談!)。
- 解熱剤には降圧作用のあるものがあるから血圧値にも要注意。
- 血圧が下がっていたら、ショック症状はすでに始まっている(他にどこを診る?)。緊急だってこと。
- 解熱剤を使用しない選択をする医師もいる(発熱の型をみたい。)。この場合はクーリング対応。
- 効果的なクーリング箇所は大きな動脈が通ってるところ(これはさすがに知ってるよね…?)。
- 感染症っぽくない人は、体温調節機能がおかしくなっている(調節機能はどこにある?)、または腫瘍熱(これも炎症だけどね。)の可能性あり。
低体温
- 救急外来以外では滅多にないけど、体温が著しく低く、反応が鈍い、激しく震えている場合はあやしい。深部体温測る設備は普通の病棟にはないから、可能なら直腸温を測ってドクターコール。
- そしてとりあえず保温!
♪体温のミニ知識🫘:クーリングが苦手な人は額に濡れタオルでもOK、でもこまめに交換を。
最後に
少し長くなってきてしまったので、続きは第2弾で!
ここでは一般的なことをご紹介しています。そして根拠もわざとすべて書かないようにしています(それでも第1弾なので結構出血大サービスですが。)。出来るだけ「なぜ?なぜ?なぜ?」とわからないことや根拠については調べてみて下さい。その方が確実に頭の中に残ります!
そして、リクエストがあればぜひコメント欄へ。全てに応えられるかわかりませんが…💦
※Vol.2はこちら
今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました <m(__)m>
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