看護師の知識不足 お役立ち情報~介護保険編~

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みなさん、こんにちは!あこです (^^)/

今回は、病棟で働く看護師さんへ向けて、在宅療養では不可欠な介護保険の制度について、入退院の時に必要最低限知っておいたほうが役に立つ内容というテーマで記事を書いていきたいと思います。

病院には退院支援の部署があることが当たり前になってきましたが、今後の超高齢化社会を考えると、病棟スタッフが退院調整をすることもおのずと増えてくるかと思います。そんな時に役立てていただければ幸いです。

※この記事の内容につきましては、私の個人的な見解のため、その辺りはご了承下さい。また、看護師としての個人の経験からの記事です。

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介護保険制度とは

家族の負担を軽減し介護を社会全体で支えることを目的に、2000 年に創設されたものが介護保険制度です。現在では約 606万人の方が利用し、介護を必要とする高齢者を支える制度として定着しています。
40 歳から 64 歳の方については、ご自身も老化に起因する疾病により介護が必要となる可能性が高くなることや、ご自身の親が高齢となり、介護が必要となる状態になる可能性が高まる時期であることから、40 歳以上の方からも介護保険料をご負担いただき、老後の不安の原因である介護を社会全体で支えています。

出典元:厚生労働省

要は介護が必要な人にかかる負担社会全体で支えていけるよう作られた保険制度です。

給与明細をよく見ている人は気づくと思いますが、40歳になると、給与からしっかり介護保険料が引かれています。私はいつの間に!?と後々気づいた方です(笑)。この介護保険料をきちんと支払っていないと利用出来ません!

介護保険の仕組み

  • 利用出来るのは、65歳以上介護または支援が必要と認定された被保険者、または40歳以上64歳までの特定疾病により介護や支援が必要と認定された被保険者
  • 利用出来るのは在宅と施設等のみ
  • この認定を受けるためには住所のある市区町村の介護担当窓口への申請が必要(地域包括支援センターで代行も可
  • 申請後、調査員の訪問調査を受け、主治医意見書を記載してもらい、認定通知を待つ(約1ヶ月後
  • 認定結果は、要支援1・2要介護1~5まであり、その要介護度によって本人負担の上限額が決まる
  • 介護保険での要介護のケアプランを立ててくれるのはケアマネージャーさん要支援地域包括支援センターの担当者

※特定疾病16の疾病、疾病群がある。癌末期ALSなど。

豆知識

  • 認定に約1ヶ月ほどかかるが申請日にさかのぼって、また暫定でも利用可申請は早い方が良い!)
  • 昔は介護保険料の負担は一律1割であったが、途中から所得により2割になる人も
  • 上限額を越えたサービスを受ける時は自費になる

利用出来るサービス

退院調整をするみなさんに特に関わってくるものは

  • 介護用ベッドや車椅子、ポータブルトイレや手すりの設置などの福祉用具のレンタルや購入、住宅改修
  • 訪問看護 ※疾患や状態、訪問頻度により医療保険の場合もあり
  • 訪問リハビリ
  • 訪問介護
  • 訪問入浴
  • 居宅療養管理指導 訪問診療・歯科(指導のみ、基本は医療保険)や薬剤師さん

などでしょうか。もちろん他にも利用出来るサービスはたくさんあります。

ただ、実際の現場を見ているとなかなか介護保険の枠内で全てまかなえるかというとそうでもありません。自費分を払ってサービスを受けている人や、まかなえない部分は家族の介護負担になっている人もたくさんいらっしゃいます。

老々介護のご家庭やお子さんひとりで仕事もしながら介護をする、もしくは介護があるため働けないという家族の人たちもたくさん見てきました。現実はなかなか厳しいです

退院調整を担当することになったら

よく入院時から退院支援スタートと言われていますが、本当にその通りです。今は新型コロナの影響もあり、家族に会うこともなかなかままならない状況だと思いますので、情報自体取ることが難しいと思います。家族へ何かしらの指導が必要でもなかなかその機会を設けること自体難しいと思います。

まず、入院時に介護保険を未申請の患者さんでしたら、よっぽどしっかり自立されている患者さんでない限りは申請を促していただければと思います。(※その状態であれば大体申請しているとは思いますが、たまに未申請の方や区分変更(再申請)が必要な患者さんがいます。)

また、退院後に支援や介護が必要になりそうと思った時点で、担当のケアマネージャーさんがいるようでしたら、早めに連絡をとってやり取りをしておいた方が退院もスムーズに進むかと思います。

訪問看護経験者としては、もし医療依存度が高い、もしくは入院中に介護が必要な状態になってしまい、家族への指導が必要な場合には、訪問介護訪問看護の介入を提案していただき、退院前カンファレンスや電話、Zoom等での直接のやり取りで連携をしっかりとっていただければ、あとはお任せして大丈夫です

ちなみに介護用ベッドや簡易的に設置可能な手すりなどであれば、自宅にスペースさえあれば大体すぐに設置出来ます

かなり大まかに簡単にまとめてしまいましたが、必要な際にお役に立てれば幸いです。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました <m(__)m>

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